優れた日本のおもてなしは、小うるさい日本人の客が望んだ事である。

日本の接客サービス、いわゆる『おもてなし』は世界的に素晴らしいと言われている。しかしながら、日本人は日常的に接客に感動する事は滅多にない。日本では昔から「人の良し悪し」でその店を語り、再び足を運ぶための動機としている。昨今のビジネスシーンにおいてはマニュアル人間を育て過ぎて、「人の良し悪し」が語られる様な会社や店作りをしていないため、商品・商圏は良くても多くのリピーターを逃している状況が見受けられる。ここでは、客が離れる日常的な瞬間を切り取って紹介します。

アパレル店員が売り上げアップ狙うための、呼び込みとは逆のテクニック!

毎回あらゆる職業やシチュエーションについて、様々な事を述べさせもらっているが、これらは全て経営不振にあえぐ日本の会社やお店を現場の人間の「おもてなし」から変えて行けるようにと言うのと、世界に誇れる接客サービスが他国の追随を許さないレベルになれるようにと思っての事である。

 
今回は接客以前の問題で、『お店の入りやすさ』である店員さんの【目線】である。
 
具体的に言うと例えばアパレル系のショップ。
恐らくほとんどの人が経験があると思うが、「あ、このお店に入ってみようかな。」~と、ふと見ると店員さんがこちらをずっと見てる。
 
恐らくは、店員さんも「入って来るのかな?」と『いらっしゃいませ』を言うタイミングを伺っているのかもしれない。
 
しかし、人間心理として【視線の壁】と言うものがあり、それが逆に入りにくくなってしまう。(ハナから入って来て欲しくないというなら別だが•••)
 
そして、そういったお店は必ずと言っていくらい「客が入ってない!」
 
客のいないお店に入るのは、注目を集まるので何と入りにくいことか。

そこへ来て入る前から見つめられていたら、もう負の連鎖でしかない。

デパート内のアパレルショップに関して言えば、エスカレーターやエレベーターから遠い場所にある所や、客の導線から外れている場所など多少の差はあるかもしれないが、入りにくいお店はとことん入りにくい雰囲気をかもし出している。

お店に客が入らなければ、購買には繋がらないので、目の前を通る客の中で、その中でも数少ない自店舗に多少なりとも興味を示している客の、「自発的な」入店を促さなければならない。

そのために必要なのが『そらしのテクニック』である。

これは、虫や魚や動物などを捕まえる時にそちらを意識して無い振りをして罠に誘い込む方法と同じである。

入りたいのに入る事を躊躇している客は、虫や魚のように敏感なため、そちらに意識を向けたりしてしまったら逃げてしまう、ましてや声を出して呼びこもうなどとしたらなおさら。

お店の前に「来たな!」と思ったら逆に、目線を外して体も顔も横や斜めに向けて(後ろ向きはNG)萎縮させない様にすると客は入りやすいだろう。

店内に入ったら徐々に自分がいることをやんわりとアピールして行き(話しかけない)、声をかけられたらそこから購買に繋げるかどうかは、実力勝負だろう。

『そらしのテクニック』はあらゆる販売店で使用出来る状況が多いので、他の手段の組み合わせの一つとして使用してみると良いだろう。