優れた日本のおもてなしは、小うるさい日本人の客が望んだ事である。

日本の接客サービス、いわゆる『おもてなし』は世界的に素晴らしいと言われている。しかしながら、日本人は日常的に接客に感動する事は滅多にない。日本では昔から「人の良し悪し」でその店を語り、再び足を運ぶための動機としている。昨今のビジネスシーンにおいてはマニュアル人間を育て過ぎて、「人の良し悪し」が語られる様な会社や店作りをしていないため、商品・商圏は良くても多くのリピーターを逃している状況が見受けられる。ここでは、客が離れる日常的な瞬間を切り取って紹介します。

「起業」して「成功」して「ビッグ」になるなんて曖昧な事を言う前に、目的をも持って今を働く事が近道。

これまで会社やお店の経営力アップのために、独自の商品やシステムの重要性ではなく「接客サービス」について焦点を絞り、客の細かい心理などを実例に挙げて述べてきた。

しかし、今回は少し違う観点から話をしてみたい。

 

「独立」して経営者になるという事と、「接客」との関わりについてを考えてみたいと思う。

 

まず、最近の若者達がよく口にする「成功したい」「ビッグになりたい」「会社を起こしたい」という事はどう言う事かを考える。(もちろんその様な希望を持たない若者も多くいると思うが、今回は希望を持つものについて考える)

 

①「成功」とは何か?

具体的に何かと聞けば分からないというし、お金をたくさん稼ぐことか?と聞けば、何となくそうだと言う。

では、それはいくらかと聞けばわからないと言う。

簡単に口にする「成功」とは実に曖昧で、具体的な目標などないという事になる。

 

②「ビッグ」とは何か?

これは何となく「有名」になる事らしいが、世間で有名な人たちは何かを成し遂げて有名になっているだけで、はじめから何も考えずに「ビッグになりたい」と思っている者はいない。

 

③「会社を起こす」とは何か?

この理由は本当に酷いが、とにかく「社長」になりたいんだとか…。

何の仕事をしたいという事もなく、経営者の立場になりたいという。

 

①②③を総合すると、とにかく具体的にやりたい仕事や得意としている職業分野はないが、経営者となってお金持ちになりたいという事である。

 

こういった無計画さが雇われて働いている時にも表れている。

「俺はこの仕事は一時的なアルバイトだから、そんなに本気じゃないし。」の様に、全く責任感もなくやっているため当然のごとく「接客」など出来ない。

もちろん、自分中心の考えしかしていないため人(客)の細かい仕草や、オーダーなどに答えられるはずもない。

 

こんな感じで働いている事こそ時間を無駄に使っている。

どんなに短い期間しか勤めなくても、そこにある目的を持ったりや学びを見つけたりしながら働く事で、その後の人生に繋がっていく。

それ故、アルバイトであろうが一瞬一瞬気を抜かずその仕事においてプラスになる事を考えながら働くべきである。

 

それは自ずと細かいところに気付き始め、自ら考えて行動する事が出来るようになり、客に感動を与えられるような素晴らしい「接客サービス」が出来るようになるのではないか。

先の苦労は必ず後で報われる(決して綺麗ごとではない)、後から「あの時こうしてたら…」なんて湿っぽい話をしないためにも、今目の前の事を命がけで取り組むべし!