優れた日本のおもてなしは、小うるさい日本人の客が望んだ事である。

日本の接客サービス、いわゆる『おもてなし』は世界的に素晴らしいと言われている。しかしながら、日本人は日常的に接客に感動する事は滅多にない。日本では昔から「人の良し悪し」でその店を語り、再び足を運ぶための動機としている。昨今のビジネスシーンにおいてはマニュアル人間を育て過ぎて、「人の良し悪し」が語られる様な会社や店作りをしていないため、商品・商圏は良くても多くのリピーターを逃している状況が見受けられる。ここでは、客が離れる日常的な瞬間を切り取って紹介します。

営業時間終わり間近の美容院スタッフのバタバタ行動には要注意!

全ての店舗型サービス業•接客業において、直接客には接触していないが行動が気になってしまうと、そのお店や会社の評価に繋がる事となる。

スタッフの行動として注意すべき共通点がいくつかあるが、その中でも営業時間終わり間近のスタッフの行動について多くの人が感じてしまう事を述べる。


スタッフと言う限定されたものに限らず、人の行動とはその人の思考が決定して起こる。

また、無意識に行っている事でもそれは潜在的に考えている事が、行動の基盤となっている事がほとんどである。

例えば、トイレに行きたいと思えば自然と早歩きになったり、遠くのものが見えなければ目を細めてみたり、一見当たり前の様な行動でもこれは「思考」と「行動」から成り立っている。

「早歩きをする」と言うことは誰でもするが、それは人それぞれの「思考」の元に行われている。

全ての人が「トイレに行きたい」と思っている訳ではない。

「目を細める」と言う行為も、全てがよく見えないからと言う訳ではないだろう。

この様に「行動」は「思考」に基づいている。

しかし、時にその「行動」から「思考」が読み取れてしまう場合がある。

ある男の子が特定の女の子に優しく接していれば、何も言わずとも周りは「お前あいつの事好きなんだろう?」と言うであろう。

この「行動」から読み取れた「思考」が感じる側の人間にとって、害のないものであれば何も感じないであろうが、その「思考」が自分勝手なものであり不快に感じる場合は、直接客に接する仕事現場ではクレームが出たり気分を害する人も出てくる。


具体的な例として挙げられるのが、美容院などで一番最終のアポイントの客になった時に、他に自分以外には客はいないが営業時間中にも関わらず、ガチャガチャと慌ただしく片付けや、大きな音を立てて掃除をし始める事がある。

掃除の音が大き過ぎて、美容師さんの会話の声が聞こえにくかったり、何と無く早く帰らなければならない様な焦った気分にさせられる。

これは明らかに気分を害されているわけであるが、問題なのはその理由にある。

例えばシャンプー後にドライヤーで髪を乾かしてもらっている時に、「熱い!」となり少しイラつく事はあるかもしれない、しかしこれはワザとではないため許される行為である。

それに引き換え、終わり間近の営業時間内の慌ただしさや騒音を立てる掃除は、その理由がスタッフの「早く帰りたい!」と言う自分達だけの意思のもとで、血眼(ちまなこ)になっている恐ろしさ。

こう言った、あまり客から行為的に捉えられない「思考」のバレる「行動」は徹底して控えた方が良いであろう。

何故なら、あまり敏感に感じ取らない客でも、空気の変化と言うものは確かに感じその店への潜在的な評価に繋がっているからである。


この様な「終わり間近のバタバタ行動」は美容院だけではなく、「病院」や「飲食店」でも多く見かけられるので注意されたし!