優れた日本のおもてなしは、小うるさい日本人の客が望んだ事である。

日本の接客サービス、いわゆる『おもてなし』は世界的に素晴らしいと言われている。しかしながら、日本人は日常的に接客に感動する事は滅多にない。日本では昔から「人の良し悪し」でその店を語り、再び足を運ぶための動機としている。昨今のビジネスシーンにおいてはマニュアル人間を育て過ぎて、「人の良し悪し」が語られる様な会社や店作りをしていないため、商品・商圏は良くても多くのリピーターを逃している状況が見受けられる。ここでは、客が離れる日常的な瞬間を切り取って紹介します。

客に歩み寄って来てもらおうとする元ギャル店員に接客など遥か彼方。

「接客サービス、接客応対」といつも言っているが、これには人の性格が大いに関係して来る。

その性格の違いもしくは、「感覚」の違いを経営陣の方は受け入れた上で会社やお店の方針を植え付けていかなければならない。

 

「感覚」の違いというのは本当に千差万別だが、いつも行く居酒屋においてこんなアルバイトの子を見かけた。

「店長新しいアルバイトの子入ってくれたんだね!」

「そうなんですよ~」

19歳の女の子らしいが、

「あ…」

と言って頭を斜め気味に下げる。

極度の人見知り系の子かな?

「真面目そうで良いね!」

一応、人の所のスタッフは必ず褒める事にしている。

何か一つでも見つけて言う。

すると小声で、

「私、昔はギャルだったんです…。」

え?何?どうした?

その子は続けて

「だから、友達同士だとうるさいんですけど…。」

 

出た!昔ギャルだった事に誇りを持ち続けている痛い子。

もしくは、今の自分の世の中での立場の低さのためか、「昔、悪かった」という事を何故か過去の栄光の様に胸を張り今を紛らわしている?

でもそんな子は多い、かわいいものである。

 

「じゃあ、もっと元気いっぱいでお客さんと話したら?」

「いや、私はだんだん慣れるんです…。仲良くなるまでに時間がかかるから。」

これにはさすがに呆れた。

「君ね~接客しなきゃいけないんだよ?積極的に話しかける必要はないけど、お客さんと接する時は、はきはきと喋んなきゃ。それにね、だんだん慣れるとか仲良くなるまでとか言ってるけど、お客さんが君に合わせてくれないからね!」

何だか当たり前の事を言っている自分がバカみたいに思えて来てやめた。

 

人の性格、ジェネレーション多くの考え方のもとに生きている人々に、それまた多くのお客さんに適合するように接客を考教えるのは難しいが、逆にそれが出来ればお店のファンを作る事が出来て、少ない顧客でも繁盛店を作れるのではないだろうか?