優れた日本のおもてなしは、小うるさい日本人の客が望んだ事である。

日本の接客サービス、いわゆる『おもてなし』は世界的に素晴らしいと言われている。しかしながら、日本人は日常的に接客に感動する事は滅多にない。日本では昔から「人の良し悪し」でその店を語り、再び足を運ぶための動機としている。昨今のビジネスシーンにおいてはマニュアル人間を育て過ぎて、「人の良し悪し」が語られる様な会社や店作りをしていないため、商品・商圏は良くても多くのリピーターを逃している状況が見受けられる。ここでは、客が離れる日常的な瞬間を切り取って紹介します。

店員の飲料水の飲み口に対する扱いを考える。

接客にも色々あるが、客への直接的な接し方ではない所で、客が違和感を感じる事は多々ある。

例えば、スーパーやコンビニで缶飲料やパックの飲料を購入する際に、複数の意見を聞いた事がある。

それらの飲料の飲み口についてである。

その飲み口にほこりや汚れが付いていたりすることがあるそうだ。
他のヨーグルトやゼリーなどのふたに付いていても、それは取り除けば何ともないのだが、やはり直接口をあてる飲み口に付いているというのは、誰しも抵抗があり不快に思うであろう。

そして、そう言った事を気にされる方はその店自体も敬遠してしまうそうだ。

さらに飲料の飲み口の扱いについて、多くの人から聞く話がある。
それは、お会計時の店員の「握り」と「詰めかた」だそうだ。

皆さんお分かりの様に、要は会計時に飲み口をおもいっきり握って、バーコードを当てたり袋詰めすることです。
そして、袋詰めの仕方も缶飲料を数本先に袋の下に置き、その上に陳列棚に置かれていたサラダやお弁当の底を重ねる…。
確かによくよく考えてみれば、あまり気持ちの良いものではない。

ほこりや汚れというのは最低限の部分だが、飲み口への触れかたや袋詰めの仕方まで、気遣いをすると言うのが「日本的なお心づかい」なのかもしれない。
少し神経質に考え過ぎかも知れないが、人が不快に感じる事はせず、その先の事をするのがおもてなしなのであれば、こういった事に気を配るのも重要かもしれない。